※本記事は、2024/11/22に配信された225Laboマガジンのバックナンバーです
日経225先物に限った話ではありませんが、トレードをしていると、注文時の価格と比べて約定(成立)した価格が不利な方向にずれていることがあります。このずれはスリッページと呼ばれていますが、一回あたりはわずかな差なのであまり気にしないという方も少なくありません。しかし、このスリッページは取引が積み重なることで想像以上の損失をもたらします。
今回の225Laboマガジンでは、スリッページとは何か、スリッページが大きな損失をもたらす理由、そしてスリッページを軽減するための対策方法などをお届けします。ぜひご参考にしてみてください。
<スリッページとは?>
注文を出した際に現在値で約定せずにずれた価格で約定してしまうこと、またはその差を表します。主文を出してから約定するまでにタイムラグがあるため、その間に市場価格が変動することによって発生します。また、市場価格の変動が大きいほど発生率は高まります。このようなスリッページですが、注文者(投資家)が得した場合のポジティブ・スリッページ、逆に損した場合のネガティブ・スリッページに分けられます。当然ながら後者のリスクには注意が必要です。
<スリッページによる損失の試算>
それでは、スリッページによる損失を試算してみましょう。まず前提として、日経225先物の場合、理論上のスリッページ発生確率は50%、つまり2回に1回となります。日経225先物の呼び値単位(※)は10円なので、新規・返済で1往復取引を行うと、平均で(10 + 10)×50% = 10円のスリッページが発生することが想定されます。同様に、日経225miniの呼び値単位は5円なので、1往復取引あたり、平均で5円のスリッページの発生が想定されます。
※:1回あたりの注文での最小の値幅(刻み値)であり、「何円単位で売買できるのか」を意味します。
なお、日経225先物のラージ1枚は価格の1000倍、ミニ1枚は100倍なので、例えばラージ1枚またはミニ10枚で月間20回の取引を行った場合のスリッページは以下の通りとなります。
なんと、ミニなら120万円、ラージなら240万円の損失となってしまうのです。自動売買を行う場合、良い売買ルールの作成、選択にどうしても目が向きがちですが、この金額を見ればスリッページの対策もそれと同じくらい重要であることがご理解いただけると思います。
<GatorsRoboのスリッページ対策>
「GatorsRobo(ゲイターズロボ)」に搭載された「価格追尾注文機能」は、当社がスリッページを軽減するために開発した独自の注文機能です。まず、板状況の価格や枚数から自動的に最良な指値価格を割り出して注文を行います。その後、ミリ秒の単位(0.001秒単位)で板状況の監視を行い、状況の変化があった場合、即座に最良な注文価格に自動変更します。
これにより、不利な価格での約定を減らすとともに、シグナル判定時よりも有利な価格で約定する可能性もあり、一般的な成行注文よりも大幅なスリッページの削減が期待できます。以下はGatorsRoboの実取引で測定したスリッページの平均実測値となります。
・価格追尾注文を行わない(成行):約6円
・価格追尾注文を行う:約3円※
このように価格追尾注文の有無によって約2倍もの差が生じています。
※225Labo実取引環境にて日経225ミニで約4年間、価格追尾注文機能を使用して取引した結果の平均値です。実際のスリッページは環境、銘柄、時期によってばらつきがあるため、必ずしもお客様の環境でこの結果を保証するものではないことを、ご了承下さい。
<「価格追尾注文機能」のご案内>
先ほどご紹介した、価格追尾注文機能は株式会社ゲイターズが特許取得済みのためGatorsRoboのみでご使用いただけます(特許:第5709290号)。詳しくは、以下のYouTube動画でご覧いただけますので、ぜひご参考にしてみてください。
◆概要編
https://youtu.be/XhJSvPaaPsU?si=7lFHfTwn_24ijeeg
◆仕組み編
https://youtu.be/l6khl4w4uKE?si=ThxTDFVZ2ngA2-d8
◆設定編
https://youtu.be/smnDrEoVHXM?si=RTICHdmUPWE4Whff
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発行:
株式会社ゲイターズ 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第3289号
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050(6861)0225
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※投資に関する決定はご自身の判断において行われるようお願いいたします。
※GatorsRoboシリーズご利用にあたっての注意点
- 有価証券関連デリバティブ取引においては、指標の変動を直接の原因として損失が生ずることとなるおそれ(元本欠損が生ずるおそれ)があります。また、委託した証拠金を担保として証拠金の額を上回る多額の取引をすることができるため、損失の額が証拠金等の額を上回ることとなるおそれ(元本超過損が生ずるおそれ)があります。
- ご利用にあたっては、ご契約前に、必ず契約締結前交付書面等の書面の内容を十分にお読みいただくよう、お願いいたします。