昼の相場雑感 寄り引けトレードの理解

先日、一部の方にメールでお送りした内容ですが、重要なポイントなのでさらに詳しく解説します。

システムトレードで日経225先物を取引する場合、寄付きにエントリーして大引けで手仕舞う、いわゆる『寄り引け』というトレードが良く行なわれています。

データも日足のみで検証できますし、他に仕事をしていて日中にザラ場を見ることが出来ない方には時間があまり掛からないやりやすい方法です。

寄り引けの場合、一般的にはザラ場中はロスカットをせずに大引けで決済を行ないます。
※逆指値注文などを使ってロスカット設定する場合もありますが、設定した価格になってから成行き注文を出しますので高い確率でスリッページが発生します。

寄り引けのトレードで重要なのは勝率です。 

仮に上昇した日と下落した日を比較して、寄り引けの値幅が同じと仮定した場合、勝率が50%より高くない限り利益は見込めません。

では実際に過去のデータから上昇した日と下落した日の寄り引け値幅を比較してみます。

2001年1月~2004年12月
上昇日の一日あたり平均:97.42円
下落日の一日あたり平均:104.10円 

2005年1月~2011年9月
上昇日の一日あたり平均:94.59円 
下落日の一日あたり平均:92.18円

2001年1月~2011年9月(上記両期間通算)
上昇日の一日あたり平均:95.65円 
下落日の一日あたり平均:96.69円

下落が強い期間とその逆がありますが、2001年からの通期で見るとほぼ同じと見てよいでしょう。
※日経平均が2000年に大量の銘柄入れ替えを行なっているため2001年からのデータを使用しています。 

上昇時と下落時の値幅がほぼ同じ以上、利益になる場合の期待値と損失になる場合の期待値はほぼ同じになります。
このためこのトレード手法にはよく言われる『損小利大』という考え方は当てはまらず、重要なのは勝率ということになります。

■寄り引けトレードを行なう際の勝率とプロフィットファクターの関係
※プロフィットファクターとは・・・損失額に対する利益の倍数(利益額÷損失額)

勝率50%の場合:プロフィットファクター ≒1.00
勝率55%の場合:プロフィットファクター ≒1.22
勝率60%の場合:プロフィットファクター ≒1.50

実際には手数料等もあるために、寄り引けトレードでは少なくとも勝率60%、
プロフィットファクター1.50以上は欲しいところです。

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有効な寄り引けのトレードルールがある場合、GatorsRoboで自動売買を行なうことでザラ場中に機動的なロスカット・利食いを行なうことが出来るため、損失を限定し利益を伸ばす『損小利大』の取引が可能になります。

 

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